こんにちは。出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬です。「腰が痛くて、いろいろ試したけれどなかなか良くならない」というご相談は、当院でもとても多くいただきます。今回は、腰痛がくり返したり長引いたりする理由を、東洋医学と整動鍼®の考え方から、できるだけわかりやすくお話しします。
腰痛は「国民病」── でも原因がはっきりしないことも多い
厚生労働省の調査では、体の不調の自覚症状として腰痛は男性で1位、女性で2位にあがるほど身近なものです。たくさんの治療法や寝具が世に出ているのに、腰痛で困る方の数はなかなか減っていない、とも言われています。
「年のせい」と片づけられがちですが、実は腰痛を強く感じる方は30〜40代に多く、必ずしも高齢になるほど増えるわけではありません。レントゲンで骨の変形が見つかった場合でも、「痛い時もあれば、楽な時もある」という方は少なくありません。つまり、骨の形だけが痛みのすべてを決めているわけではない、と考えられています。
「痛い場所」と「原因の場所」がズレていることがある
動くと楽になる腰痛のヒント
東洋医学には「動則不痛(どうそくふつう)」── 動けば痛くない、動かないでいると痛い、という考え方があります。じっとしていると重だるいのに、少し体を動かすとかえって楽になる。そんな経験のある方は、腰そのものよりも「体の動きづらさ」が痛みに関わっている可能性があります。
整動鍼®は腰だけを診ない
体は、お尻・太もも・背中・お腹など、たくさんの筋肉が連動して動いています。どこか一カ所が動きづらくなると、その分を腰がかばって働きすぎ、結果として腰に負担が集まることがあります。この場合、痛む腰だけをほぐしても、しばらくするとまた戻ってしまいがちです。
整動鍼®では、「どこが過剰に動き、どこが動きづらいのか」という体全体のバランスを確認しながら、少ない鍼で原因と思われる点にアプローチしていきます。あわせて、お腹の状態を手で確かめる腹診も行い、体の内側のこわばりや冷えのサインも参考にします。痛い場所と離れたところに鍼をすることもありますが、それは「原因は痛いところとは限らない」と考えているためです。
痛み・不安・こわばりの悪循環
腰痛が長引く背景には、心の状態も関わっていると言われています。「また痛くなったらどうしよう」という不安があると、人は無意識に体をかばい、動かさなくなります。動かさないと筋肉はさらに固まり、ちょっとした動きでも痛みを感じやすくなる ── こうして痛み→不安→こわばり→さらに痛み、という悪循環ができてしまうことがあります。
まじめで頑張りすぎる方ほど、知らないうちに体に力が入りやすい、という指摘もあります。心と体はつながっていますので、自律神経の乱れと体のこわばりは切り離せません。気になる方は自律神経の不調についてのページもあわせてご覧ください。
ご自宅でできる腰痛とのつき合い方
- こわがりすぎず、少しずつ動かす ── 痛みが強い急性期を過ぎたら、無理のない範囲で体を動かすほうが回復の助けになると言われています。
- 同じ姿勢を続けない ── デスクワークや長時間の運転では、30分〜1時間に一度は立ち上がって体を伸ばしましょう。
- 腰やお腹まわりを冷やさない ── 冷えは筋肉のこわばりにつながりやすいため、温めて過ごすのがおすすめです。
ただし、足にしびれが広がる、力が入りにくい、安静にしていてもズキズキ痛む、発熱をともなう、といった場合は、まず医療機関を受診してください。これらは自己判断で対処してはいけないサインのことがあります。慢性的な肩や首のこり、頭痛をともなう方は頭痛についてのページも参考になります。
腰痛は、痛む場所だけを見ても原因がわかりにくいことの多い症状です。「いろいろ試したけれど良くならない」と感じている方こそ、体全体の動きという視点から一度見直してみる価値があると、私たちは考えています。個人差はありますが、当院でできることをご相談いただければ幸いです。
※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
