出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。「夜はなかなか寝つけないのに、昼間は眠くて仕方がない」「夜中に何度も目が覚めるのに、日中はぼーっとしてしまう」——施術の中で、こうしたお声をよくお聞きします。じつは夜の不眠と昼の眠気は、まったく別の悩みではなく、同じ根っこからつながった「表裏一体」の関係にあることが少なくありません。今回は、その仕組みと今日からできる整え方についてお伝えします。
不眠と過眠は「別々の悩み」ではない
睡眠の悩みというと、「眠れない不眠」と「眠すぎる過眠」は正反対のものだと感じる方が多いかもしれません。けれども実際の体の中では、この二つは深くつながっています。夜にしっかり眠れていないからこそ、昼に強い眠気が出る。そして昼に眠ってしまうことで、また夜の眠りが浅くなる——こうした悪循環が、知らないうちに続いているのです。
睡眠の悩みにはさまざまなタイプがある
医学の世界では、睡眠にまつわる不調は大きくいくつかのタイプに分けて考えられています。代表的なものを挙げると、次のようになります。
- 夜眠れない「不眠」
- 昼に強い眠気が出る「過眠」
- いびきや無呼吸など、呼吸にかかわるもの
- 体内時計のリズムがずれてしまうもの
タイプは違っても、その背景には「眠るリズム」と「目覚めるリズム」の崩れが共通して関わっていることが多いのです。
不眠にも3つのパターンがある
- 布団に入ってもなかなか寝つけない(入眠困難)
- 夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)
- 朝、まだ眠いのに早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
どのパターンであっても、夜の眠りの質が下がれば、その分だけ昼の眠気として返ってきます。
根っこにあるのは「自律神経のリズムの乱れ」
本来、私たちの体は、日中は活動モードの交感神経が高まり、夜になると休息モードの副交感神経へと自然に切り替わるようにできています。このリズムがあるからこそ、昼はしゃきっと動け、夜はすっと眠りに入れるのです。
ところが、強いストレスや不規則な生活が続くと、この切り替えがうまくいかなくなります。夜になっても交感神経が高ぶったまま眠れず、その疲れを引きずって昼に強い眠気が出る。これが「夜眠れないのに昼眠い」という、一見ちぐはぐな状態の正体です。これはまさに自律神経の乱れが出しているサインといえます。
自律神経の専門家として、お伝えしたいこと
睡眠の乱れが続くと、日中の頭痛やめまい・ふらつき、気持ちの落ち込みなど、さまざまな不調となって現れることがあります。大切なのは、不眠と過眠を「別々の問題」として切り離さず、その奥にあるリズムの乱れに目を向けることです。山岡鍼灸院では、お腹や脈、首肩まわりの緊張を腹診で丁寧に確認しながら、整動鍼®で内臓と自律神経のバランスを整え、昼と夜のメリハリが戻る体づくりをサポートしています。
今日からできる、リズムを整える4つの工夫
① 朝、起きたらまず光を浴びる
朝の光は、ずれた体内時計をリセットする一番のスイッチです。カーテンを開けて数分、太陽の光を浴びるだけでも、夜の眠りが整いやすくなります。
② 昼寝は20分までにとどめる
昼の眠気がつらいときは、20分ほどの短い昼寝が効果的です。それ以上眠ると深い眠りに入ってしまい、かえって夜の睡眠の妨げになります。
③ 寝る前はスマホを少し遠ざける
画面の光は、脳を活動モードのままにしてしまいます。寝る前のひとときは、手の届かない場所に置いておくだけでも、眠りへの切り替えがスムーズになります。
④ 「寝る時刻」より「起きる時刻」をそろえる
眠る時間は日によってばらついても構いません。それよりも、毎朝なるべく同じ時刻に起きることが、体内時計を安定させる近道になります。
おわりに
夜の不眠と昼の眠気は、別々に向き合うよりも「ひとつながりのリズムの乱れ」としてとらえると、整え方が見えてきます。今日はまず、朝起きたら光を浴びることから始めてみませんか。小さな一歩の積み重ねが、昼と夜のメリハリを取り戻す土台になります。眠りの悩みが長く続く場合は、一人で抱え込まず、専門家にご相談くださいね。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
