出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。今回は少し趣向を変えて、私の高校時代の経験――野球部の副キャプテンとして学んだことについてお話ししたいと思います。実はこの経験が、今の鍼灸師としての仕事にも深くつながっていると感じています。
厳しい練習の中で見えてきた「チームのかたち」
私は高校時代、島根県の強豪校で野球部に所属し、甲子園を目指す厳しい練習の日々を送っていました。そんな中で副キャプテンという立場を任されたとき、頭の中にあったのはただひとつ、「どうすればもっと強いチームになれるのか」ということでした。
技術だけでは、チームはまとまらない
野球は個人競技のように見えて、実際にはチーム全体としてどう機能するかが勝敗を分けるスポーツです。副キャプテンという立場で強く感じたのは、一人ひとりが自分の役割を理解し、それをしっかり果たすことの大切さでした。
声を出して全体を鼓舞する人、ピンチの空気を変えるムードメーカー、静かに冷静さを保つ人、盛り上げることは苦手でも陰で支える人——。どの役割もチームには欠かせません。全員がそれぞれの居場所を持っていることこそが、本当に強いチームなのだと感じました。
副キャプテンという立場は、決して花形のポジションではありません。むしろ、キャプテンと他の部員との間に立ち、練習メニューの意図を噛み砕いて伝えたり、誰かの小さな不調や不満にいち早く気づいたりする、いわば「調整役」でした。目立たない役割ではありましたが、チーム全体の空気を整えるうえで欠かせない仕事だったと、今振り返っても思います。
一度立ち止まったからこそ見えたもの
実は高校2年のとき、気持ちの整理がつかず、一度部活から距離を置いた時期がありました。ですがその時間があったからこそ、仲間の存在の大きさや、支えてくれる家族のありがたさを改めて感じることができたのです。外からチームを見つめ直したことで、「自分はどうありたいのか」「どう貢献できるのか」という視点を持てるようになったように思います。
リーダーシップは、前に出ることだけではない
この経験から、私はリーダーシップについてこう考えるようになりました。リーダーは、常に先頭に立つ人でなくてもいい。ときには一歩下がって全体を見渡したり、声を上げづらい仲間の思いに耳を傾けたり。その場に必要なサポートができる人こそ、チームを支えるリーダーなのではないかと思うのです。
今、鍼灸師として活かされていること
この考え方は、今の仕事にもそのまま通じていると感じています。患者さまと向き合うとき、私は「治す人」ではなく、寄り添って支えるサポーターでありたいと思っています。
患者さまお一人おひとりに、それぞれの生活や目標があり、そこに戻っていくための道のりを一緒に歩んでいく——それが鍼灸師としての私の役割だと考えています。自律神経の乱れやおなかの不調など、目に見えにくい症状に向き合うときほど、この「支える」という姿勢を大切にしたいと思っています。
同じ「胃腸の不調」や「自律神経の乱れ」であっても、その背景にある生活リズムやお気持ちは、患者さまお一人おひとりで異なります。だからこそ、まずはしっかりとお話を伺い、その方に合った歩幅で寄り添うことを心がけています。副キャプテン時代に培った「一人ひとりの役割や状態に目を配る姿勢」は、施術の場でも確かに生きていると感じます。
高校時代に見つけた「チームを強くする力」は、形を変えて、今も私の中で生き続けています。もし日々の生活や体調のことで「なんとなく整わない」と感じることがあれば、無理のない範囲でご相談いただけたら嬉しく思います。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
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