出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。今回は、症状のお話から少し離れて、私自身が毎日続けている小さな習慣についてお伝えします。それは、一日を「ありがとう」で始めて、「ありがとう」で終えることです。
「気持ちが休まらない」「寝る直前まで頭がフル回転している」。そんな毎日を送っている方にこそ、肩の力を抜いて読んでいただけたらうれしいです。
朝、目が覚めたことに「ありがとう」
朝、目が覚めて、いつものように布団から起き上がれる。私たちはつい、それを当たり前のことだと思ってしまいます。けれど本当は、体と心がちゃんと夜を越えてくれたからこそ迎えられる朝です。
そこで私は、起きてすぐに胸に手をそっと当てて、小さな声で「ありがとう」とつぶやくようにしています。誰かに聞かせるためのものではありません。自分にしか聞こえないくらいの、ささやかなひと言です。
それでもこのひと言が、一日を丁寧に始めるための「スイッチ」のような役割をしてくれていると感じています。慌ただしく始まりがちな朝に、ほんの数秒でも自分の体に意識を向ける時間ができるからです。
胸に手を当てるひと呼吸の意味
胸に手を当てると、自然と呼吸がゆっくりになりやすくなります。ゆったりとした呼吸は、体を休ませる方向に働く副交感神経と関わりがあるといわれています。朝からいきなりアクセル全開にせず、ひと呼吸おいてから動き出す。それだけでも、心と体のペースを整えるきっかけになると私は考えています。
夜、無事に眠りにつけることに「ありがとう」
夜、布団に入れること。今日一日をなんとか過ごせたこと。これもまた、決して当たり前ではありません。
私は眠る前に「今日もありがとう」と心の中で唱えてから目を閉じるようにしています。うまくいかなかったことや、反省することがあった日でも同じです。良かったことを無理に探すのではなく、「今日も一日終えられた」という事実そのものに感謝する、というイメージです。
眠る前は「考えごと」より「ひと呼吸」
寝る前に一日の出来事をぐるぐる考えてしまい、なかなか寝つけない。来院される方からも、こうしたお話をよくうかがいます。考えごとが続くと、体が緊張したまま夜を迎えやすいといわれています。
そんなときに「ありがとう」のひと言とひと呼吸を挟むと、気持ちの区切りをつけやすくなります。心がふわりと軽くなって、そのまま眠りに入っていける夜が増えた、というのが私自身の実感です。自律神経と心身のつながりについては、自律神経の不調についてのページでもくわしくご紹介しています。
小さな「ありがたい」を積み重ねる
大きな出来事がなくても、派手な成功がなくても、日々の中には「ありがたいこと」がたくさんあります。温かいお茶が飲めたこと、食事がおいしく感じられたこと、誰かと少し笑い合えたこと。
そうした小さな感謝を一つずつ拾い上げていくと、心がじんわりと温かくなっていきます。特別な道具も、まとまった時間もいりません。だからこそ、忙しい方でも続けやすい習慣だと思います。
お腹と心はつながっている
胃腸と気持ちは、思っている以上に深くつながっているといわれています。緊張が続くとお腹の調子まで乱れやすい、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。気持ちを落ち着ける時間を一日の中に少しずつ増やしていくことは、お腹をいたわることにもつながると考えています。お腹の不調が気になる方は、過敏性腸症候群(IBS)についてのページも参考にしてみてください。
無理なく続けるためのコツ
この習慣を続けるうえで大切にしているのは、「できなかった日を責めない」ことです。朝バタバタして忘れてしまった日は、思い出したタイミングで一度つぶやけば十分です。夜、疲れてすぐ眠ってしまった日も、それはそれで体がしっかり休もうとしている証拠だと受け止めています。
完璧を目指すよりも、「思い出したらやってみる」くらいの気軽さのほうが、長く続きやすいものです。忙しい毎日の中でも、「ありがとう」と言える瞬間を大切にしていきたいと思っています。
もし、気持ちが張りつめた状態が長く続いていたり、眠りやお腹の不調がなかなか落ち着かなかったりする場合は、一人で抱え込まずに、無理のない範囲で専門家に相談してみてください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。

