出雲市の鍼灸院・山岡鍼灸院、院長の古瀬です。
ご相談の中で、とてもよく聞く言葉があります。それは「わたし、昔から胃腸が弱い体質なんです」というひと言です。
たしかに、生まれ持った傾向はだれにでもあります。けれど「体質だから」と決めてしまうと、毎日の中で見直せるところまで見えなくなってしまうことがあります。今回は、胃腸が弱いと感じている方が持ちやすい3つの思い込みと、今日から見直したい3つの習慣をお話しします。
その前に|すぐに医療機関へ相談してほしいサイン
次のようなときは「体質のせい」と考えず、まず内科や消化器内科を受診してください。
- 便に血がまじる、便が黒い
- はっきりした理由がないのに体重が減ってきた
- 痛みで夜中に目が覚める
- 食べ物が飲みこみにくい、吐き気が何日も続く
検査で大きな異常がないとわかったうえで、それでも続く不調について、ここから一緒に考えていきましょう。
思い込み1「体質だから、もう変わらない」
胃や腸は、自分の意思では動かせません。その動きを調整しているのが自律神経です。
自律神経は、睡眠、食事の時間、気持ちの張りつめ具合などで、日ごとに調子が変わります。つまり胃腸の調子も「ずっと同じ」ではなく、波があるものだと考えられています。
おすすめは「体質」と「最近の調子」を分けて考えることです。「寝不足が続いた週は重い」「忙しい時期だけ張る」と気づけると、それは見直せるポイントになります。胃の重さと毎日の習慣の関係は、胃が重い・胃もたれが続く6つの原因でもくわしくまとめています。
思い込み2「弱いから、やわらかい物だけ食べればいい」
胃腸にやさしい食事を選ぶのは、つらい時期にはよい工夫です。ただ、やわらかい物ばかりが続くと、かむ回数が自然と減ります。
あまりかまずに飲みこむと、食べるスピードが上がり、一度に胃へ入る量が増えやすくなります。結果として「やさしい物を食べているのに重い」と感じる方もいます。
何を食べるかと同じくらい、「どのくらいの量を」「どんな速さで」食べるかも大切だと言われています。食べられる物を極端にしぼりこむ前に、食べ方の方を少し見直してみてください。
思い込み3「お腹の悩みだから、お腹だけの問題」
胃腸の不調があると、お腹ばかりに目が向きがちです。でも実際には、背中のこわばりや、前かがみの姿勢、浅い呼吸がかかわっていることもあります。
たとえば、長い時間すわったままでいると、お腹まわりが圧迫され、体を動かす機会も減ります。このつながりは座りすぎが胃腸を弱らせる理由でも解説しています。
東洋医学では、お腹の不調を体全体のバランスの中でとらえます。お腹だけでなく、体のほかの場所にも目を向けることが、見直しのヒントになります。
今日から見直したい3つの習慣
1. 食事の「最初の5口」だけ、ゆっくりかむ
全部をゆっくり食べようとすると続きません。最初の5口だけ、はしを置いてよくかむ。それだけでも食べる速さが落ち着きやすくなります。
2. 夕ごはんから寝るまで、2〜3時間あける
食べてすぐ横になると、胃が働いている途中で休む時間に入ってしまいます。できる日だけで大丈夫です。少し早めの夕食を意識してみましょう。
3. 1時間に1回立ち上がり、長く息をはく
デスクワークや車の運転が続く方は、1時間に1回立ち上がって、口から長く息をはいてみてください。体がゆるむきっかけになり、お腹まわりの緊張もほどけやすくなります。
鍼灸院でお手伝いできること
山岡鍼灸院では、まず「腹診(ふくしん)」でお腹のかたさ、張り、冷えなどを手でふれて確認します。そのうえで、整動鍼®という考え方にもとづき、手足や背中のツボを選んで、少ない鍼で体の動きを整えることを目指します。
「体質だから」とあきらめていた不調を、毎日の習慣とあわせて見直すお手伝いができればと考えています。感じ方や変化には個人差がありますので、ご自身のペースで取り入れてください。院での取り組みは胃腸・自律神経の鍼灸のページでご紹介しています。
まとめ
- 胃腸の調子は自律神経の影響を受け、日ごとに波があると考えられている
- やわらかい物だけに頼らず、量と食べる速さも見直す
- お腹だけでなく、姿勢・呼吸・すわりっぱなしにも目を向ける
「弱い体質」という言葉を、少しだけ横に置いてみる。そこから見えてくるものが、きっとあるはずです。
参考資料
※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。

