出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。睡眠時間は足りているはずなのに、目が覚めた瞬間から体が重い。布団から出るまでに時間がかかり、午前中はずっとぼんやりしている。そんな朝が続くと、「自分の気持ちがたるんでいるのかな」と責めてしまう方もいるかもしれません。
けれど、朝のだるさは気合いだけの問題とは限りません。今回は、その背景のひとつといわれる自律神経の切り替えと、毎日の暮らしでできる小さな工夫についてお話しします。
朝のだるさと「神経の切り替え」
自律神経には、体を活動に向かわせる交感神経と、休息に向かわせる副交感神経があります。夜は副交感神経が優位になって体を休め、朝が近づくにつれて交感神経へとバトンが渡されていく。この流れがあるからこそ、私たちは自然に目覚めていけるのです。
ところが、ストレスや疲れが長く続いていると、このバトンの受け渡しがうまくいきにくくなることがあるといわれています。たとえると、夜のあいだにしっかり充電できないまま、朝の支度を始めるようなものです。
こんなことが重なっていませんか
切り替えのつまずきが気になるときは、次のような感覚が一緒にあらわれることもあります。
- 寝たはずなのに疲れが残っている
- 朝から頭や体が重たく感じる
- やる気がなかなか出てこない
- 朝は食欲がわかない
背景はひとつとは限りません。寝る前のスマートフォン、夕食の時間の遅さ、仕事の緊張、季節の変わり目の気温差など、いくつかが少しずつ重なっていることも多いものです。朝に食事が入らないという方は、朝に食欲がわかない背景についての記事も参考になるかもしれません。
今日からできる小さな工夫
全部やる必要はありません。続けられそうなものをひとつ選んでみてください。
起きたらカーテンを開ける
朝の光は、体内時計に「一日が始まった」と知らせる合図のひとつです。くわしくは朝の光と体内時計の記事にまとめています。
布団の中で少し体を動かす
いきなり起き上がらず、足首を回す、手を握って開く、ゆっくり伸びをする。これだけでも、体を起こす準備になります。
温かい飲みものを一杯
白湯やお茶など、温かいものをゆっくり飲んでみましょう。食欲がない朝でも取り入れやすい習慣です。
夜の過ごし方を少し変える
朝の体は、前の晩から準備が始まっています。寝る前の画面を見る時間を少し短くする、ぬるめのお湯につかるなど、無理のない範囲で試してみてください。
鍼灸という選択肢
当院では、朝のだるさだけを切り取るのではなく、睡眠や胃腸の調子、生活のリズムなどもお聞きしたうえで、首や肩、背中、お腹の緊張も含めた体全体の状態に働きかけることを目指しています。整動鍼®という考え方にもとづき、少ない鍼で対応します。臨床歴7年・延べ10,000件超の経験の中でも、朝の重だるさは、胃腸や自律神経のお悩みと一緒に話題にのぼることの多いテーマです。感じ方や変化には個人差がありますが、ひとつの選択肢として知っておいていただければと思います。
医療機関へのご相談が必要な場合
朝のだるさの中には、貧血や甲状腺の病気、睡眠時無呼吸症候群、うつ病などが関わっているものもあります。だるさが何週間も続いて日常生活に差し支える、大きないびきや呼吸が止まっていると指摘された、気分の落ち込みが続く、体重が急に変わった、といった場合は、医療機関にご相談ください。
「年齢のせい」「気のせい」と片づけてしまう前に、自分の体の声に少しだけ耳を傾けてみる。それが、毎日を過ごしやすくする一歩になるかもしれません。今すぐ何かを決める必要はありません。「そういえば、あの記事に書いてあったな」と思い出したときに、気になる方は無理のない範囲で声をかけてください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。

