こんにちは。出雲市にある山岡鍼灸院、院長の古瀬です。「内視鏡で調べても異常なし、でも胃がずっともたれる」「みぞおちが重くて食欲がわかない」──そんな状態が続いていませんか?検査で原因が見つからないのに症状が続く場合、「機能性ディスペプシア(FD)」という状態が関わっていることがあります。今回は機能性ディスペプシアの特徴と、鍼灸の視点からどのようにアプローチするかをお話しします。
機能性ディスペプシア(FD)とは
機能性ディスペプシアとは、胃カメラなどの検査で炎症や潰瘍などの明らかな原因が見つからないにもかかわらず、胃もたれ・みぞおちの痛みや不快感・食後の膨満感などが慢性的に続く状態です。「検査で異常がないから気のせい」ではなく、れっきとした消化管の機能的な乱れとして捉えられています。
主な2つのタイプ
機能性ディスペプシアには大きく2つのタイプがあると言われています。ひとつは「みぞおちの痛みや灼熱感」が主な症状のタイプ、もうひとつは「食後の胃もたれや、食べてすぐ満腹になる感じ」が主な症状のタイプです。どちらも、消化管の機能的な乱れが背景にあると考えられています。また、2013年ごろから医学的に広く認知されるようになった比較的新しい概念のため、以前は「ストレス性胃炎」などと呼ばれていたケースも含まれることがあります。
なぜ胃の不調が続くのか──自律神経との関係
機能性ディスペプシアの背景には、自律神経の乱れが関わっていることが多いと言われています。私たちの胃は、自律神経の中の「副交感神経」が優位なときに活発に動きます。ところが、ストレスや緊張が続いて交感神経が優位になると、胃の動きが鈍くなりやすくなります。
「ストレス→体の緊張→胃の不調」というつながり
心身のストレスが積み重なると、体の筋肉が知らず知らずのうちに緊張します。この緊張が続くと交感神経が優位な状態が長引き、胃の運動が低下したり、粘膜が刺激に対して敏感になったりすると考えられています。「仕事が落ち着くと胃が楽になる」「心配ごとがあると食欲がなくなる」という経験をされた方も多いのではないでしょうか。胃と自律神経、そしてストレスは深くつながっています。
整動鍼®での考え方
当院で行っている整動鍼®では、胃の不調に対しても「胃だけをみる」のではなく、体全体のつながりを確認しながら施術を行います。お腹や背中の緊張が緩和されると、副交感神経が働きやすくなり、胃の動きが整いやすくなるという考え方をもとにしています。当院では腹診(お腹の状態を手で丁寧に確認する診察方法)を用いて、どこに緊張やかたさが集まっているかを把握した上で施術の方針を組み立てています。
機能性ディスペプシアは、胃の症状だけでなく、過敏性腸症候群(IBS)など腸の不調と重なることも多いと言われています。胃と腸を含む消化管全体の働きと、自律神経のバランスを一緒に整えていくことが、体の回復への一助になると考えています。
ご自宅でできるセルフケア
腹式呼吸でお腹をゆるめる
食後や寝る前に、ゆっくりとした腹式呼吸を5〜10回行いましょう。息を吸うときにお腹をふくらませ、吐くときにゆっくりとへこませます。深呼吸によって副交感神経が働きやすくなり、胃腸の動きを整える助けになると言われています。力を入れず、気持ちよい範囲で行うのがポイントです。
食事のペースを意識する
早食いや一度にたくさん食べることは、胃への負担を増やしやすい傾向があります。できるだけよく噛んでゆっくり食べること、腹八分目を意識することが、胃への負担を軽くする助けになると言われています。忙しい日こそ意識してみてください。
こんな場合は早めにご相談ください
黒い便が出る、急激に体重が落ちている、みぞおちの痛みが日に日に強くなるといった場合は、まず医療機関での検査を受けるようにしてください。「検査で異常なしと言われたのに、ずっとつらい」という状態でお悩みの方は、当院にお気軽にご相談ください。
※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
