こんにちは。出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬です。「親の便秘が続いていて心配」「食事や水分に気をつけているのに、なかなかお通じがない」── 年齢を重ねたご家族のお通じについて、ご相談をいただくことがあります。今回は、高齢の方に便秘が増えやすい理由と、鍼灸ならではの見方、ご家庭でできる工夫を、できるだけわかりやすくお話しします。
年齢を重ねると便秘が増えやすいのはなぜ?
お通じには、腸そのもののはたらきだけでなく、体を動かす力が大きく関わっていると言われています。年齢とともに歩く機会や体を動かす量が減ってくると、それにつれて腸の動きもゆっくりになりやすいと考えられています。食欲が落ちて食べる量が少なくなったり、水分をとる機会が減ったりすることも重なって、お通じのリズムがくずれやすくなります。
「動く量」が減ると、腸も動きにくくなる
体を動かすことと腸が動くことは、じつは深くつながっています。日中に体を起こして活動する時間が短くなると、腸への刺激も少なくなり、便を先へ送り出す動きがゆっくりになりやすいのです。とくに座っている時間や横になっている時間が長い方では、下腹部が張ったように感じたり、お腹にガスがたまりやすくなったりすることもあります。
お腹の張りと「体のこわばり」に目を向けます
便秘が続いている方のお腹は、張って固くなっていることが少なくありません。鍼灸では、こうしたお腹の張りを、お腹だけの問題とは考えず、体全体のこわばりや動きにくさとあわせて見ていきます。お腹の状態を手でやさしく確かめる腹診で全身の様子を参考にしながら、どこにこわばりが出ているかをていねいに確かめていきます。
整動鍼®では、お腹に直接ふれずに手足から整えることも
お腹が張っていると聞くと「お腹に鍼をするのかな」と思われるかもしれませんが、当院の整動鍼®では、あえてお腹には直接鍼をせず、手や足のツボなどを使って体のこわばりをやわらげ、腸が動きやすい状態づくりをお手伝いすることがあります。あおむけのまま少ない鍼で対応できるため、体への負担が少ないのも特徴です。お通じの乱れには自律神経のはたらきも関わることがありますので、あわせて気になる方は自律神経の不調についてのページや、お腹の不調についてのページもご参考にしてください。
ご家庭でできる、お通じをたすける工夫
- 少しでも体を動かす時間をつくる ── 無理のない範囲で、日中に体を起こして過ごしたり、短い散歩やその場での足踏みを取り入れたりすると、腸への刺激になると言われています。
- 朝の一杯とゆっくりの朝食 ── 朝、コップ一杯の水や白湯をとり、あわてずに朝食をとることが、お通じのリズムづくりのきっかけになることがあります。
- お腹まわりを冷やさない ── 体が冷えるとお腹の動きもにぶりやすくなります。入浴などで体を温めるのもおすすめです。
- 「出そうな時間」を逃さない ── 便意を感じたときに我慢せず、ゆったりトイレに行ける環境を整えてあげることも大切です。
ただし、急にお通じがまったく出なくなった、強いお腹の痛みや吐き気がある、便に血がまじる、便が細くなった、体重が急に減った ── といった場合は、別の原因がかくれていることもあります。まずはかかりつけの医療機関にご相談ください。
高齢の方の便秘は「年のせいだから」と見過ごされがちですが、体を動かす力やお腹のこわばりという視点から見直してみることで、楽になるきっかけが見つかることもあります。ご本人だけでなくご家族としてお困りのときも、当院でできることをご相談いただければ幸いです。
※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
