出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。今回は、多くの方が「もう慣れてしまった」と感じている慢性的な肩こりについてです。
「朝起きた時から肩が重い」「マッサージに行った直後は楽なのに、数日で元に戻ってしまう」。そんな状態が続くと、肩こりは体質だからと諦めてしまいがちです。けれど、こりが繰り返されるのには、肩そのもの以外の理由が隠れていることも少なくありません。
なぜ肩こりは繰り返すのか
肩こりというと、肩まわりの筋肉の疲れだけを思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん筋肉の疲労は大きな要素ですが、日々の臨床でお話をうかがっていると、次のような「体全体のクセ」が重なっているケースによく出会います。
姿勢のクセ
猫背やストレートネックのように頭が前に出た姿勢が続くと、重い頭を支えるために首から肩にかけての筋肉が休みなく働き続けます。スマートフォンやパソコンを長時間使う方ほど、この負担はたまりやすくなります。デスクワークや家事、運転など、同じ姿勢を長く続ける生活の中では、本人が気づかないうちに肩まわりがこわばっていることも珍しくありません。
目や頭の疲れ
画面を見続けて目が疲れると、首の付け根あたりまで緊張が広がることがあります。肩こりと一緒に頭の重さを感じる方は、頭痛のページもあわせて読んでみてください。
ストレスと自律神経
気が張った状態が続くと、自律神経のうち体を活動モードにする働きが優位になり、無意識のうちに肩に力が入りやすくなります。「気づくと肩が上がっている」という方は、心の緊張が体に表れているのかもしれません。詳しくは自律神経の不調についてのページでも紹介しています。
呼吸の浅さとお腹の硬さ
呼吸が浅くなると、本来お腹や横隔膜が担う動きを首や肩の筋肉が補おうとします。また、胃腸の調子が落ちてお腹が硬くなっている方では、呼吸が浅くなりやすい傾向もあります。胃の重さやもたれが気になる方は胃の不調のページも参考にしてください。
肩だけを見ない、という考え方
このように、肩こりは「肩という場所の問題」というより、姿勢・目・心・呼吸・お腹といった全身のバランスの結果として表れていることが多いといわれています。こった場所をもみほぐすと一時的に楽になっても、元の要因がそのままだと再びこりが戻ってくる、というのはこのためです。
山岡鍼灸院では、つらい場所だけでなく、姿勢のバランスや自律神経の状態、お腹の張り具合などもお話をうかがいながら確認し、整動鍼®で少ない鍼で全身の動きを整えることを大切にしています。鍼に不安がある方には、刺激の強さや進め方を事前にご説明し、確認しながら進めていきます。
今日からできる小さな工夫
ご自宅でも、次のようなことを少し意識するだけで、肩への負担が変わってくることがあります。
- 30分に一度は画面から目を離し、遠くを眺める
- 息を吐く時間を長めにして、お腹がふくらむ呼吸を数回してみる
- 座る時は骨盤を立て、あごを軽く引く
- 湯船につかって、首や肩をじんわり温める
どれも無理なく続けられる範囲で大丈夫です。全部を完璧にこなすより、「気づいた時にひとつ」くらいの気持ちのほうが長続きします。
肩こりを「当たり前」にしないために
慢性的な肩こりは、毎日のことだからこそ我慢が習慣になりやすいものです。けれど、体からのサインに少し目を向けることで、過ごし方は変えていけます。まずはご自身の体のクセを知るところから始めてみてください。そして、ひとりで抱えきれないと感じた時に、こんな相談先もあったなと思い出していただければうれしいです。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。

