げっぷは、1日に何回くらい出ていますか?
数えたことのある方は少ないと思います。けれど「食事のたびに何度も出る」「人と話している最中にこらえるのが大変」「お腹がパンパンに張る」となると、気になってしまいますよね。
出雲市の鍼灸院・山岡鍼灸院、院長の古瀬です。今回は、げっぷが多いと感じる方に向けて、空気を飲みこみやすいクセを確かめるセルフチェックをご用意しました。当てはまった項目ごとに、見直しのヒントもまとめています。
げっぷの多くは「飲みこんだ空気」が出てきたもの
食べ物や飲み物、つばを飲みこむとき、私たちは少しずつ空気も一緒に飲みこんでいます。これは誰にでも起きることで、げっぷが出ること自体は自然な体のはたらきです。
ただ、飲みこむ空気の量がふだんより多くなると、胃や腸にたまりやすくなります。その空気が上へ抜けるとげっぷに、下へ進むとお腹の張りやおならとして感じられます。
こうして、自分では気づかないうちに空気をたくさん飲みこんでしまう状態は「呑気症(どんきしょう)」や「空気嚥下症(くうきえんげしょう)」と呼ばれています。食べ方や飲み方、口まわりのクセ、緊張などが関わると言われています。
チェックの前に|医療機関にご相談いただきたいサイン
げっぷには、胃や食道の病気が隠れていることもあります。たとえば逆流性食道炎では、胸やけとげっぷがよく見られる症状とされ、はっきりさせるには内視鏡の検査が必要です。次のような様子があるときは、セルフケアより先に消化器内科などへご相談ください。
- 胸やけや、すっぱいものが上がってくる感じが続く
- 食べ物が飲みこみにくい、つかえる感じが強くなってきた
- みぞおちの痛みが続く、夜中や空腹時に痛む
- 吐き気や嘔吐をくり返す
- 思いがけず体重が減っている
- 黒っぽい便や血の混じった便が出る
ここから先は、医療機関で大きな異常は見つからなかったものの、げっぷやお腹の張りが気になる方に向けたお話です。
空気を飲みこみやすいクセ|セルフチェック10項目
当てはまるものを数えてみてください。
- 食べるのが早いと人から言われる
- 飲み物はゴクゴクと一気に飲むことが多い
- 炭酸飲料をよく飲む
- ガムをかんだり、あめをなめたりする時間が長い
- テレビやスマホを見ながら、または話しながら食べることが多い
- 気づくと口がぽかんと開いている、口で息をしている
- 気づくと奥歯をかみしめている(上下の歯が触れている)
- 緊張すると、つばを何度も飲みこむ
- スマホやパソコンに向かう、うつむいた姿勢が長い
- 忙しい時期や不安が強い時期に、げっぷが増える気がする
いくつ当てはまったかは、あくまで目安です。数が多いから病気、少ないから安心、というものではありません。大切なのは「どのグループに多く当てはまったか」です。①〜⑤は食べ方・飲み方、⑥⑦は口と歯、⑧〜⑩は緊張と姿勢に関わる項目です。
当てはまったグループ別|今日からの見直しヒント
①〜⑤が多かった方|「一口」と「一杯」を小さくする
早食いやがぶ飲みでは、食べ物と一緒に空気が入りやすくなります。農林水産省も、ゆっくりよくかんで食べることを食育のなかですすめています。
- ひと口を小さめにして、口に入れたら箸をいったん置く
- 飲み物はコップ一杯を数回に分けて飲む
- 炭酸飲料やガムは、すぐにやめなくても「量」や「時間」を減らしてみる
- 食事のあいだは画面から目を離し、食べることに集中する時間をつくる
⑥⑦が多かった方|「唇は閉じて、歯は離す」を合言葉に
口が開いたままだと、息と一緒に空気を飲みこみやすくなります。反対に、奥歯をかみしめているときは、つばを飲みこむ回数が増えやすいとも言われます。
上下の歯は、ふだんは少し離れているのが楽な位置とされています。パソコンの端やスマホの画面に「歯を離す」と小さなメモを貼り、見るたびに唇を閉じて歯を離す。これだけでも、自分のクセに気づくきっかけになります。あごの痛みや口の開けにくさがある場合は、歯科でもご相談ください。
⑧〜⑩が多かった方|うつむく時間と、息の浅さを減らす
緊張すると、のどやあご、首まわりに力が入り、つばを飲みこむ回数が増えやすくなります。のどのつかえ感が気になる方は喉のつまり感と自律神経の関係もご覧ください。
- スマホは目の高さまで持ち上げる、パソコンの画面は台で高くする
- 1時間に1回は顔を上げ、肩を回して首の力を抜く
- 口を閉じたまま鼻から吸い、吐く息をゆっくり長くする
ストレスでげっぷや胸のつかえが出やすい方は、胃に熱がこもるストレス胃のセルフケアでも、ふだんの過ごし方をご紹介しています。
鍼灸の現場では「お腹」と「首・あご」のつながりをみています
げっぷのご相談では、まずお腹に手を当てる腹診で、みぞおちの張りや、呼吸に合わせてお腹がやわらかく動いているかを確かめます。あわせて、首やあご、背中のこわばりもみていきます。空気を飲みこむクセは、お腹だけでなく、のどや口まわりの緊張とも関わっていることが多いからです。
当院で行う整動鍼®は、体の動きのつながりを手がかりに、つらい場所から離れたツボも使いながら、少ない本数で全体の緊張をほどいていく考え方です。変化の出方には個人差がありますが、生活の見直しと組み合わせることで、お腹が楽に動く状態を目指します。胃腸と自律神経の施術については胃腸・自律神経の鍼灸のページにまとめています。
まとめ
げっぷが多いと感じるとき、その多くは飲みこんだ空気が関わっています。まずは胸やけ・飲みこみにくさ・体重減少などのサインがないかを確かめ、気になる場合は医療機関へ。そのうえで、セルフチェックで当てはまったグループから、ひとつだけ見直してみてください。
クセは、気づいたときから少しずつ変えていけます。できそうなことから、ひとつずつ試してみてください。
参考資料
- 日本消化器病学会 健康情報誌「消化器のひろば」No.15-3(逆流性食道炎)
https://www.jsge.or.jp/citizens/hiroba/hiroba15/hiroba15_03/ - 農林水産省「ゆっくり食べる」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html - 公益社団法人 福岡県薬剤師会「呑気症(空気嚥下症)とは?」
https://www.fpa.or.jp/johocenter/yakuji-main/_1635.html
※本記事は健康情報の提供を目的としたものであり、診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
