出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。このところ、はじめてお越しになる方からよくいただくご質問を順番に取り上げています。前回は「鍼灸ってどんな人が受けるの?」というお話でした。今回は、施術台の上でふと聞かれることの多い、こんなご質問です。
「先生って、お医者さんなんですか?」。白衣を着て、体の仕組みの話をしていると、そう思われるのも無理はありません。ただ、お答えははっきりしていて、鍼灸師は医師ではありません。
鍼灸師は「はり師」「きゅう師」という国家資格です
あまり知られていないのですが、鍼灸師は国家資格を持った施術者です。正確には「はり師」と「きゅう師」というふたつの資格に分かれていて、当院ではその両方を取得しています。
3年以上の専門教育と国家試験
資格を取るには、専門学校や大学で3年以上学んだうえで、国家試験に合格する必要があります。学生時代に学ぶ内容は、おおよそ次のようなものです。
- ツボや経絡(けいらく)といった東洋医学の考え方
- 筋肉・神経・内臓のはたらきなど、西洋医学の基礎
- 衛生管理を含む、安全な鍼とお灸の扱い方
東洋医学だけを学ぶわけではなく、解剖学や生理学といった西洋医学の基礎もひととおり修めます。安全に施術するうえで、体の構造を正確に知っておくことが欠かせないためです。
医師と鍼灸師では、担う役割が違います
では医師と何が違うのかというと、いちばん大きいのは「診断」と「投薬」です。病名を診断すること、お薬を処方することは医師の仕事であって、鍼灸師にはできません。
鍼灸師が担っているのは、体の状態をみて整えていく部分です。当院では整動鍼®という方法で、少ない鍼で体の動きを確かめながら進めていきます。検査では大きな異常が見つからないけれど調子が上がらない、という段階でご相談いただくことが多く、臨床歴7年・延べ10,000件を超える施術のなかでもその割合は年々増えているように感じています。
ですので、強い痛みや急な体調の変化、発熱や体重の減少などがある場合は、まず医療機関を受診してください。そのうえで「異常なしと言われたけれど、どうもすっきりしない」という段階からのご相談が、鍼灸の得意とするところです。お腹の不調が続く方は過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシア、気分や眠りの波が気になる方は自律神経の不調のページもあわせてご覧ください。
鍼やお灸は、誰でも人に施せるわけではありません
もうひとつ、意外に知られていないことがあります。日本では、鍼やお灸を「業として」——つまり仕事として他の方に行うには、資格が必要だと法律で定められています。
- 医師免許を持つ人
- 「はり師」「きゅう師」の国家資格を持つ人
このどちらかに当てはまる人だけが、他の方に鍼やお灸を行えます。なお、ご自身や家族に市販のお灸を使うことは、これにはあたりません。セルフケアとしてお灸を試していただくのは問題ありませんので、そこはご安心ください。
安心して受けていただくために
当院では、国家資格を持つ鍼灸師が責任を持って施術を担当しています。使う鍼はすべて使い捨てのものです。
はじめての方には、いまの体の状態と、これからどう進めていくかを最初にご説明しています。施術の流れのページにもまとめていますので、当日のイメージがつきにくい方はのぞいてみてください。
「こんなことを聞いてもいいのかな」という小さな疑問こそ、その場で解消していただきたいと思っています。気になることがあれば、無理のない範囲で、いつでもお声がけください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、感じ方や変化には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
