「毎回、同じ場所に鍼を刺すんですか?」——先日、施術中に患者さんからいただいたご質問です。出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。
言われてみれば、鍼灸を受けたことのある方でも、ツボがどう選ばれているのかを説明された経験は少ないかもしれません。今回は、刺す場所が毎回同じにならない理由を、施術する側の考え方からお伝えします。
鍼を刺す場所は、毎回同じとはかぎりません
その日のお身体を見てから決めています
結論からお伝えすると、鍼を刺す場所は毎回同じではありません。決まった型を機械的になぞるのではなく、その日の体調、症状の出方、触れたときに体が見せてくれる反応を確認したうえで、いま働きかけるとよさそうな場所を選んでいます。
当院では整動鍼®の考え方をもとに、体の動きや連動を手がかりにしてツボを絞り込んでいきます。少ない鍼で必要なところに届けたいので、どこを使うかの見極めにはむしろ時間をかけています。
「前回と違う」のは、むしろ自然なことです
そのため、前回と刺す場所が変わることは珍しくありません。「先週と違うけれど大丈夫だろうか」と不安に思われる方もいらっしゃいますが、体の状態が変われば、選ぶ場所も変わります。むしろ、変化を見ないまま同じ場所を繰り返すほうが、そのときのお身体に合わなくなってしまうことがあります。
同じ症状でも、原因は人によって違います
肩こりひとつをとっても
たとえば「肩こり」と一言でいっても、首まわりの緊張が大きく関わっている方もいれば、お腹の張りや脚のバランスが背景にある方もいらっしゃいます。同じ言葉で語られる症状でも、体の中で起きていることは同じとはかぎりません。
ですから、同じ症状の方が二人いらしても、使うツボがまったく違うということは日常的に起こります。逆に、同じ方でも日によって選ぶ場所が変わります。
お腹の状態は日ごとに動きます
特に胃腸や自律神経の不調でお困りの方は、日によって体の状態が動きやすい傾向があります。当院では腹診でお腹の緊張や冷えの具合を毎回確かめてから施術に入るため、その差がそのままツボの選択に反映されます。
お腹の不調と気持ちの落ち着かなさが連動しやすい方も多くいらっしゃいます。過敏性腸症候群(IBS)や自律神経の乱れでお悩みの方は、それぞれのページもご参考になさってください。
毎回、その日のお身体に合わせて組み立てています
臨床歴7年・延べ10,000件を超える施術のなかで感じるのは、体は思っている以上に日ごとの変化があるということです。だからこそ、施術前にお話をうかがう時間を大切にしています。「今日はここが気になる」「前回のあとはこうだった」という一言が、その日のツボ選びを大きく左右します。
もし施術中に「今日はここに刺すんですね」と気になったら、遠慮なくお尋ねください。なぜその場所を選んだのかは、そのつどご説明しています。施術全体の進め方は施術の流れのページでもご紹介しています。
まとめ
鍼を刺す場所は毎回同じではなく、その日の体調と体の反応を確認したうえで選んでいます。同じ症状でも背景は人それぞれで、同じ方でも日によって変わります。前回と違う場所に鍼をしても、心配される必要はありません。
「こんなことを聞いていいのかな」と思うようなことこそ、安心して施術を受けていただく入り口になります。ほかによくいただくご質問はよくあるご質問にもまとめていますので、気になることがあれば無理のない範囲で、まずはお気軽におたずねください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
