出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。はじめてお越しになる方からよくいただくご質問を、一つずつ取り上げています。前回は「刺す瞬間は痛いのか」というお話でした。今回はその手前にある、道具そのものへの不安についてです。
「鍼って、けっこう太いんですか? 注射のイメージがあって、ちょっと怖くて…」。ご予約のお電話でも、実際にこう伺うことがあります。注射針を思い浮かべたまま予約ボタンを押すのは、たしかに勇気がいることだと思います。今回は数字も交えて、正直にお答えします。
鍼の太さは0.1〜0.2mm。注射針とは別物です
結論から申し上げると、鍼灸で使う鍼はとても細いものです。太さはおよそ0.1〜0.2mm。髪の毛と同じくらい、といえばイメージしやすいでしょうか。
数字で並べてみます
- 鍼灸の鍼:おおよそ0.1〜0.2mm
- 採血や注射で使う針:おおよそ0.4〜1.6mm
数字だけ見ても、ずいぶん違うことがお分かりいただけると思います。加えて、注射針は薬液や血液を通すために中が空洞になっていますが、鍼灸の鍼は中が詰まった細い金属で、指で押すとしなやかにたわみます。太さも構造も、そもそも別の道具なのです。
ですから刺すときの刺激もやわらかく、「え、もう入っているんですか?」と驚かれる方が少なくありません。もちろん場所によって感じ方は変わりますが、注射を想像して身構えていた方ほど、拍子抜けされることが多いように思います。
その日の体調に合わせて、太さも長さも変えています
鍼は一種類ではありません。太さにも長さにも段階があり、当院ではお身体の状態とその日のコンディションを見て選んでいます。
- 刺激に敏感な方には、細く短いものを
- こりが強く出ている部位には、ややしっかりしたものを
- 同じ方でも、疲れの度合いによってその日ごとに調整を
「前回は平気だったのに、今日は少し響く」ということも実際に起こります。体調が違えば感じ方も変わるからです。当院では整動鍼®という方法で、少ない鍼で体の動きを確かめながら進めていきます。本数が少ない分、一本ずつの選び方に手をかけられるのが、この方法のありがたいところだと感じています。
なお、鍼はすべて使い捨てのものを使用し、一度使ったものを別の方に使うことはありません。衛生面が気になる方も、この点はご安心いただければと思います。
「怖い」と感じるのは、自然なことです
「注射みたいだったらどうしよう」「やっぱり怖いな」。そう思われるのは、まったく自然なことです。むしろ、知らない道具を体に使われることに何も感じないほうが珍しいのではないでしょうか。
臨床歴7年・延べ10,000件を超える施術のなかで感じているのは、不安をそのまま持ち込んでいただいたほうが、結果的に楽に受けられる方が多いということです。「怖いです」と言っていただければ、まずは細い鍼から、本数も控えめに、と組み立て直せます。黙って我慢していただくのが、いちばんもったいない。
当日の進み方をあらかじめ知っておきたい方は、施術の流れのページもご覧ください。何をどの順番で行うかが分かるだけでも、緊張はずいぶん和らぐと思います。
まだ迷っている段階の方へ
今日この場でお決めいただく必要はありません。ただ、「太さが理由でやめておこう」と思われているのだとしたら、その心配だけは手放していただけたらと思って書きました。
お腹の不調が長く続いている方は過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシア、気分や眠りの波が気になる方は自律神経の不調のページに、当院の考え方をまとめています。読み物としてお目通しいただき、必要になったときに思い出していただければ十分です。
気になることは、どんな小さなことでも構いません。無理のない範囲で、お気軽にお尋ねください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、感じ方や変化には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
