「鍼って、刺したまま何分くらい置くんですか?」——初めて施術を受けられた方から、こうしたご質問をいただくことがあります。出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。
うつ伏せや仰向けでじっとしている時間は、慣れていない方にとってはどうしても気になるものだと思います。この記事では、鍼を置いておく時間(置鍼・ちしん)をどのように決めているのか、そしてその時間を当院がどう考えているのかをお伝えします。
置いておく時間は、実は一律ではありません
その日の体の反応を見ながら決めています
「必ず何分」と決まった時間があるわけではありません。刺してすぐに抜くこともあれば、5分から10分ほど置くこともあります。判断のもとになっているのは時計ではなく、その日のお身体の反応です。
「今日は反応が出るのが早いな」「ここはもう少しじっくり整えたいな」——そうした手ごたえを確かめながら、その都度調整しています。同じ方でも、季節や睡眠、その週の忙しさによって反応の出方は変わります。
長く置けばよい、というものでもありません
必要な刺激が届いたところで、体は反応を始めると考えられています。ですから、無理に長く置いたり、我慢して耐えたりする必要はありません。むしろ余計な刺激を重ねないほうが、体にとって心地よい整い方につながることが多いように感じています。
当院では整動鍼®の考え方をもとに、少ない鍼で反応をみながら施術を組み立てています。本数が多くない分、置いておく時間もその方に合わせて柔軟に決められます。
抜いたあとに残る感覚について
鍼を抜いたあと、その部分がじんわり温かく感じられたり、少しだるさのような感覚が残ったりすることがあります。多くは一時的なもので、その日のうちに落ち着いていくことがほとんどです。気になる感覚が続くようであれば、次回の施術のときにお聞かせいただければ、置く時間や刺激の量を見直していきます。
「ただ待つ時間」ではなく「整っていく時間」に
施術中もお声かけを続けています
鍼を置いている間、こちらが黙って離れてしまうことはありません。「いま体がこう反応していますよ」「そろそろ抜いていきますね」といったお声かけをしながら進めています。次に何が起こるかが分かっていれば、余計な緊張を抱えたまま過ごさずにすみます。
気になることは、その場で伝えていただけます
「少し長く感じる」「足がしびれてきた」「今どこに鍼があるのか気になる」。どれも遠慮のいらないことです。そうしたお声を早めにいただけるほうが、その方に合った進め方に調整しやすくなります。施術全体の流れは施術の流れのページでもご紹介しています。
緊張しやすい方ほど、先に知っておくと安心です
普段から気を張りやすい方ほど、施術中の小さな違和感を「言うほどのことでもない」と飲み込んでしまう傾向があります。臨床歴7年・延べ10,000件を超える施術のなかで感じるのは、あらかじめ知っておくだけで、その時間の受け取り方がずいぶん変わるということです。
「何分置くのか分からないまま待つ」のと「その日の体に合わせて決めていると知って待つ」のとでは、同じ時間でも過ごし方が変わってきます。事前によくいただくご質問はよくあるご質問にもまとめていますので、来院前に目を通しておいていただくのもおすすめです。
緊張が続きやすい方、お腹の調子と気持ちが連動しやすい方のご相談も多くいただいています。過敏性腸症候群や機能性ディスペプシアでお困りの方は、それぞれのページもご参考になさってください。
まとめ
鍼を置いておく時間は決まっておらず、その日の反応に合わせて数分から10分程度で調整しています。長く置くことが目的ではなく、必要なところで切り上げるほうが体にはやさしいと考えています。
「こんなこと聞いていいのかな」と思うようなことこそ、安心して施術を受けていただく第一歩になります。気になることがあれば、無理のない範囲で、まずはお気軽におたずねください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
