出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。はじめてご来院になる方から、いちばん多くいただくご質問があります。それが「鍼って、痛くないんですか?」というものです。予約の電話口で、あるいは問診票を書き終えたあとに、少し不安そうな表情で尋ねてくださる方が本当に多いのです。今回は、この質問に正面からお答えしてみたいと思います。
注射とは、まったく違う感覚です
「鍼」という言葉から、注射や採血の針を思い浮かべる方がほとんどだと思います。あの、ぐっと押し込まれるような感覚を想像すれば、こわいと感じるのは当然のことです。
けれど鍼灸で使う鍼は、太さがまったく違います。髪の毛ほどの細さで、しなやかにたわむようにできています。注射針のように中が空洞になっているわけでもありません。実際には「チクッ」とすることもありますが、蚊に刺されたときのような、ごく軽い刺激で済むことが多いといわれています。
感じ方には個人差があります
とはいえ、感覚は人それぞれです。その日の体調や、身体のどのあたりに鍼をするかによっても変わります。当院では、少しでも「今のは苦手だな」と感じられたら、その場で遠慮なくお伝えいただくようお願いしています。がまんしていただく必要は、まったくありません。
鍼は毎回使い捨てのものを使います
もうひとつ、よくいただくのが衛生面のご心配です。当院で使う鍼は、すべて滅菌済みの使い捨てタイプで、一度使ったものを別の方に使うことはありません。施術のたびに新しい鍼を開封しますので、その点はどうぞご安心ください。
「え、もう終わったんですか?」
実際に受けていただいたあと、こんなふうに驚かれることがよくあります。「今ので刺したんですか?」「もう抜いたんですか?」。はじめての方ほど、想像していたものとの落差にほっとされるようです。
臨床歴7年のあいだ、この反応を何百回と見てきました。身構えていた肩からすっと力が抜ける、あの瞬間の表情が、私はとても好きです。
もちろん、ツボによってはずしんと響くような感覚が出ることもあります。これは身体が反応しているサインのひとつで、多くの方が「痛い」というより「効いている感じ」と表現されます。事前にお声がけしてから進めますので、突然おどろかせることのないようにしています。
こわいと感じる気持ちも、大切にしています
「痛そう」「こわそう」で一歩踏み出せない。その気持ちは、決しておかしなものではありません。むしろ、自分の身体を守ろうとする自然な反応だと思っています。
緊張していると、身体はかたくなります
人は不安を感じると、無意識に呼吸が浅くなり、肩や背中に力が入ります。これは自律神経の働きによるもので、意志の力でどうにかできるものではありません。だからこそ当院では、いきなり施術に入らず、まずはお話をうかがい、腹診でお腹の様子を確かめるところから始めています。
少ない鍼で対応するという考え方
当院では整動鍼®という方法を用いており、たくさんの鍼を使うことはありません。身体の反応を確かめながら、必要なところを選んでいきます。本数が少なければ、それだけ受ける側の負担も軽くなります。
「たくさん打てばよく効く」というものではない、というのが私の実感です。どこに、どのように向き合うか。そこに時間をかけたいと考えています。
気になることは、いつでも聞いてください
鍼がはじめての方にも安心して来ていただけるよう、これからも患者さまからよくいただくご質問を、少しずつご紹介していこうと思っています。
お腹の不調が続いていて相談先に迷っている方は過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシアのページもあわせてご覧ください。読んでいただくだけでも、ご自身の状態を整理する手がかりになるかもしれません。気になる方は、無理のない範囲でお声がけください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、感じ方や変化には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
