初めてご来院された方から、施術前にこう尋ねられることがあります。「鍼が骨に当たったら、痛いんじゃないですか?」。出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。
骨に当たる場面を想像すると、確かに身構えてしまうと思います。前回は鍼を刺す深さについてお話ししましたが、今回はその続きとして「骨に触れることはあるのか」という点をお伝えします。
鍼は骨に向かって刺しているわけではありません
まずお伝えしたいのは、鍼灸で狙っているのは骨ではない、ということです。刺激しているのは皮膚のすぐ下にある筋肉や、体表のツボが中心になります。
目指しているのは、届けたい層まで
骨まで届かせることを目的とした施術ではありませんので、その点はご安心いただければと思います。深く入れること自体が目的ではなく、届けたい場所に届く分だけ、という考え方で進めています。
当院では整動鍼®という方法を用い、少ない鍼で体の動きを確かめながら施術します。本数を絞る分、一本ごとに「どこへ、どのくらい」を丁寧に見極められるのが、この方法の良さだと感じています。
「トンッ」と触れる感触が出ることはあります
とはいえ、体の部位によっては構造上、鍼の先が骨に軽く触れることはあります。ただしそれは「トンッ」という感触程度で、強い痛みとして感じられるものとは別のものです。
実際に施術を受けた方からは、「骨に触れていたなんて全然わかりませんでした」「怖いイメージと違いました」といったお声をいただくことがあります。想像していた感覚と、実際の感覚には、それなりの開きがあるようです。
鍼灸に使う鍼は髪の毛ほどの細さで、注射鍼のように中が空洞になっているわけでもありません。体への負担が少なくなるよう作られている道具だと考えていただければと思います。
解剖学を学んだうえで、深さと方向を見極めています
鍼灸師は3年以上かけて解剖学や生理学を学び、国家試験を経て資格を得た専門家です。筋肉・神経・骨の位置関係を理解したうえで、安全な深さと方向を判断しながら施術を行います。
- 刺激に敏感な方には、浅めから様子を見ながら
- こりが厚く出ている部位には、必要な分だけ
- 同じ方でも、その日の体調に合わせて調整を
鍼が苦手な方や不安の強い方には、刺激を抑えた進め方もできます。無理にがんばっていただく必要はありませんので、「今日は少し違うかも」と思われたら、その場で遠慮なくお伝えください。
怖いと感じるのは、当然のことだと思っています
臨床歴7年・延べ10,000件を超える施術のなかで感じているのは、聞きそびれた不安をそのまま抱えて受けるより、先に口に出していただいたほうが、結果的に楽に受けられる方が多いということです。
鍼灸は体に鍼を入れる施術ですから、少しでも怖いと感じるのはごく自然なことです。当院では施術に入る前にお話しする時間を取っていますので、骨のことでも、深さのことでも、思いついたままお尋ねいただければと思います。当日の流れをあらかじめ知っておきたい方は、施術の流れのページもご覧ください。
いま決めなくても大丈夫です
この記事を読んで、今日すぐご予約いただく必要はありません。ただ、「骨に当たりそうで怖いから」という理由だけで選択肢から外れているのだとしたら、その心配は少し軽くしていただけたらと思って書きました。
お腹の不調が長く続いている方は過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシア、気分や眠りの波が気になる方は自律神経の不調のページに、当院の考え方をまとめています。読み物としてお目通しいただき、必要になったときに思い出していただければ十分です。
無理のない範囲で、気になることからお気軽にお尋ねください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、感じ方や変化には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
