出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。前回は「鍼は痛くないの?」というご質問についてお話ししました。今回はその続きとして、はじめての方からいただくご質問のなかでも、とりわけ多いものを取り上げます。それが「先生、1回でよくなりますか?」というものです。
予約のお電話でも、施術台に上がられた直後でも、この言葉はよく出てきます。切実なお気持ちが伝わってくるご質問ですので、今回は正直に、けれど前向きにお答えしたいと思います。
1回で変化を感じられる方は、いらっしゃいます
まず事実からお伝えすると、施術を受けたその日のうちに「身体が軽い」「お腹の張りが楽になった」とおっしゃる方は少なくありません。ですので、「1回で変化を実感されることはあります」というのが、私の正直な答えです。
ただし、これは「1回ですべてが解決する」という意味ではありません。ここを混同してしまうと、あとでがっかりされることになります。だからこそ、はじめにきちんとお話しするようにしています。
楽になることと、戻りにくくなることは別の話です
その場で楽になる感覚と、不調をくり返しにくい身体に整っていくことは、分けて考える必要があります。前者は比較的早く出ることがありますが、後者は少しずつ積み重ねていく性質のものだと考えています。
その不調は、いつごろから続いていますか
問診でこうお尋ねすると、「そういえば、もう何年も前からです」と答えられる方がとても多いです。肩や背中のこわばり、お腹の不調、なんとなく続くだるさ。こうした症状は、たいてい長い時間をかけて少しずつ積み重なってきたものです。
長い時間をかけてできあがった状態を、一度ですっかり元通りにするというのは、現実的な話ではありません。むしろ、たった1回で大きく変えようとする施術は、身体にとって負担になることもあると考えています。
臨床歴7年、延べ10,000件を超える施術のなかで感じてきたのは、身体は急かされることを好まないということです。ですので当院では、やさしく整えながら、少しずつ変化を待つという進め方を大切にしています。
通う回数は、お一人ずつ違います
「何回くらい通えばいいですか」ともよく聞かれますが、当院では回数を一律に決めてご案内することはしていません。
お身体の状態、症状が続いてきた期間、生活のリズム、お仕事の忙しさ。これらは方によってまったく違いますので、あらかじめ決まった回数をお伝えすることに、あまり意味がないと考えているからです。
実際の目安については、初回に腹診でお腹の様子を確かめ、お話をうかがったうえで、その方に合わせてご説明しています。詳しい流れは初めての方へのページにもまとめていますので、ご予約前にご覧いただけます。
まずは1回、ご自身の身体の反応を確かめてください
通い方を考えるのは、そのあとで構いません。1回受けてみて、自分の身体がどう反応するのかを感じていただく。そこからご一緒にペースを相談していく、というのがいちばん自然だと思っています。
「通い続けないといけないのだろうか」というご心配も、遠慮なくお話しください。そのお気持ちを含めて相談できる場所でありたいと考えています。
お急ぎいただきたい症状もあります
一方で、早めの対応が大切といわれている症状もあります。突発性難聴や顔面神経麻痺などは、時間の経過が回復の経過に関わるとされていますので、気になる症状が出た場合はまず医療機関を受診してください。
そのうえで鍼灸を併用したいというご相談も承っています。状況をうかがいながら、無理のないペースをご提案いたします。
焦らなくて大丈夫です
鍼灸は、お身体と対話しながら少しずつ整えていくものだと考えています。急がなくても大丈夫ですし、比べる必要もありません。ご自身のペースで進めていきましょう。
お腹の不調が長く続いている方は過敏性腸症候群(IBS)や機能性ディスペプシア、気分や睡眠の乱れが気になる方は自律神経の不調のページもあわせてご覧ください。読んでいただくだけでも、ご自身の状態を整理する手がかりになるかもしれません。気になる方は、無理のない範囲でお声がけください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、感じ方や変化には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
