「鍼は体にいいもののはずなのに、受けたあとに少しだるくなった気がする」。施術を受けられた方から、こうしたご相談をいただくことがあります。出雲市の山岡鍼灸院院長・古瀬が解説します。
先にお伝えすると、施術のあとに一時的なだるさや重さを感じる方は、実際にいらっしゃいます。ただ、ご本人にとって本当に知りたいのは「あるかないか」ではなく、それが様子をみてよい変化なのか、早めに相談したほうがよい変化なのかという切り分けの目安ではないでしょうか。今回はそこを中心にお話しします。
施術のあとに体が休むほうへ傾くことがあります
鍼灸の施術では、こわばっていた筋肉がゆるみ、血のめぐりが変わります。自律神経のはたらきも、活動する側から休む側へ傾きやすくなるといわれています。
その切り替わりの過程で、体が「少し休もうか」という状態になり、だるさや眠気として感じられることがあります。施術中に眠くなる方が多いのも、同じ流れの延長にあると考えています(施術中に寝てしまう方についての記事もあわせてご覧ください)。
臨床歴7年・延べ10,000件超のなかで、こうした感覚をお話しになる方は全体のごく一部です。多くの場合は、数日のうちに落ち着いていくといわれています。
出やすい傾向がある方
はじめて鍼灸を受けられる方
体にとって初めての刺激になるため、変化を感覚として拾いやすい傾向があります。当院では初回はとくにやさしい刺激から始め、体の反応をみながら進めています。
症状が強く、体の緊張が長く続いていた方
長いあいだ力が入りっぱなしだった場所ほど、ゆるんだときの変化が大きく感じられることがあります。肩や腰、背中の張りが強い方に多い印象です。
「様子をみてよい変化」と「ご相談いただきたい変化」
数日のうちに落ち着いていくことが多い変化
じんわりとしただるさ、眠気、押されたあとのような鈍い重さ。これらは運動のあとの筋肉痛に近い、と表現される方が多くいらっしゃいます。この時期は予定を詰め込まず、いつもより早めに休んでいただくのがおすすめです。詳しくは施術後のだるさについての記事と翌日に出る痛みについての記事にまとめています。
早めにご連絡・ご受診をご検討いただきたい変化
一方で、次のような場合は、様子をみるよりお声がけいただくほうが確実です。
- 数日たっても引かない、または日を追って強くなっていく
- 熱っぽさ、腫れ、強い痛みをともなう
- 息苦しさ、激しいめまい、手足の力が入りにくいなど、施術前にはなかった症状が加わった
- いつもと様子が違う、と自分でも感じる
こうした場合は、施術による一時的な反応なのか、それとは別の原因があるのかを切り分ける必要があります。医療機関での確認が必要なこともありますので、遠慮なくご相談ください。「これくらいで連絡してよいのだろうか」と迷われる方が多いのですが、迷った時点でお声がけいただいて構いません。
刺激の量は、次回から組み立て直せます
当院では整動鍼®で少ない鍼で対応していますが、それでも感覚の出やすさには個人差があります。体調の変化があったことをお伝えいただければ、次回は本数や刺激の強さを控えめにして組み立て直します。我慢して通っていただく必要はありません。
体に起きた反応を教えていただくことは、次の施術の精度を上げる材料にもなります。通うペースについて迷われている方は通院ペースの考え方の記事、はじめての方は初回の流れの記事も参考にしてください。
胃腸や自律神経の不調で通われている方は、自律神経の乱れのページ、過敏性腸症候群(IBS)のページ、機能性ディスペプシアのページもあわせてご覧いただけます。
施術のあとの変化は、体が何に反応したかを教えてくれる手がかりでもあります。気になることがあれば、無理のない範囲でお聞かせください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、効果には個人差があります。気になる症状が続く場合は医療機関にご相談ください。
元記事:noteで読む
同じお悩みでお困りの方へ
出雲市の山岡鍼灸院では、胃腸・自律神経の不調に特化した整動鍼®施術を行っています。
